商談をクロージングに持って行くプラン MCP (Mutual Close Plan)
今回は、商談フェーズ「提案のタイミング以降」での1つのアクションご紹介します。
(Mutual Close Plan)
契約を締結するまでに必要な両社のタスクを洗い出したもの
営業は期限ありの世界ですので、今年度の営業成績として評価もらうためにも、納品や実施までのスケジュール感をしっかりとクライアントと握りましょう。その際にこのMCPが役に立ちます。
行き当たりばったりな営業は卒業
話はいい感じに進んでいたのに契約時期が後ろ倒しになり営業成績にも反映できなかった、など悔しい思いをした経験はないでしょうか。もしあるな~と感じた場合、課題はズバリ「計画性」です。
アレもコレもしないといけなかった!など顧客からの急な依頼や自社からのお願い(この場合は言いにくいですよね・・・)が発生し対応に追われてしまう、前もって知っておけば良かったが無いように計画を立てて、行き当たりばったりな営業スタイルから早めに卒業しましょう。
くどいですが、おすすめはMCPを作成することです。
MCP(Mutual Close Plan)とは
MCPとは契約前に顧客と一緒に作るタスク整理と理解してください。
なぜ顧客と一緒に?と思うかもしれませんが、商談成立(実行~成果アウトプットも含む場合もあり)までに必要なタスクは双方でいくつかあります。いつまでに何をクリアしておく必要があるのか、どうやってクリアしていくのか、具体的なプランがあれば、お互い認識齟齬無く、課題解決に向けて進めることが可能になります。共通で確認できるようにシートに落とし込みます。一度作ったら終わりではなく、ビジネスは生き物ですので、適宜MCPの認識合わせを顧客と行いながら、都度状況に応じて修正していきます。
MCP作成メリット
作成メリットはこのようなものが挙げられます。
- 前もって準備ができるためスムーズな進め方が可能になる
- 共通理解を作り同じ目線で会話ができる
- 契約以降の先のゴールも設定できることにより、長期的な関係が築きやすくなる
急な対応が発生しないように、希望のスケジュールが後ろ倒しにならないように、できるようになるのが1番のメリットですが、その他にもタスクを顧客と目線合わせすることで会話が円滑になります。円滑になれば、普段得ることができなかった情報が入る可能性もあります。例えば顧客の上司のこと。
スケジュールを両社で考える上で、「このタスクは上司の承認を得ないといけないけど、慎重な性格で前もなかなかGOサインを出してくれなかったからスケジュールは長めに設定しておきたい」など上司の性格も把握できたりするかもしれません。
顧客にMCPの話をするタイミングは?
過去にも他の企業で同じような契約をしている場合は、その時のスケジュールを参考にしてタタキ台を作りましょう。
たたきを当てるタイミングとしては、「提案と同時」がベストです。この人は計画性もあって安心して進めることができると相手への心象もよくなるでしょう。また、スケジュールが契約の判断材料の1つになることはよくあります。BANTCでいうと、「T=Time frame(導入時期)」の部分です。導入時期がいつになるかも細かく提示してあげることで、これなら間に合うと理解も得ることができます。
MCPの形式は何がいい?
特段決まりはありません。テキストで整理する方法もあれば、ExcelやGoogleスプレッドシートでビジュアル化する方法もあります。
大事なのは、どんなタスクをいつまでに誰が実行するかです。関係者が多い案件では後々Excel等でIT部門の〇〇さん、営業の〇〇さん、貴社法務〇〇さんなど担当者名まで明確にしておくとベストです。Googleスプレッドシートなどはオンライン上で管理できるので更新した場合もわざわざファイルを送り直す必要もないので効率的に進めるにはGoogleスプレッドシートがお勧めです。(お互い導入していればMicrosoft Teamsなども)
まとめ
口頭で済ませている営業の方もいると思いますが、テキストなどに一度落とすことでかなりお互い共通認識が取れます。MCPをいつもの営業シーンで早速導入してみましょう。営業マネージャーの方も部下の案件進行計画がみえずに不安に感じているなどあれば、部下へMCP作成を依頼しましょう。案件管理を一緒に行うことでスムーズなコミュニケーションが取れるようになるはずです。