受注まで気を抜くな!商談に潜むレッドフラグ(Red flag)の把握
聞きなれない方も多いかもしれませんが、今回は「レッドフラグ」を抑えて商談を進めるというテーマです。
途中まで上手くいっていた(と感じていた)商談が急に状況が変わり失注になってしまったことは過去にありませんか?
今日から使える知識として「レッドフラグ」というものがあります。
商談をスムーズに進めて契約の確度を高める知識です。レッドフラグを把握して、どう対応すれば契約確度が高まるかを解説していきます。
営業フェーズでは提案以降です。
レッドフラグ(Red flag)とは
日本語に直訳すると「赤旗」です。信号の赤はブレーキ。つまり、商談にブレーキがかかるサインのことです。「危険信号」です。
これをクリアしないと商談が進まない、もしくは取引がなくなってしまうサイン。
例えば、これまで継続的にお取引がある企業がいるとします。毎月、商品を10個発注していたのに、ある月から8個に減ってしまいました。
特に何をアクションせずにいると、さらに翌月には5個になり、しまいには発注しない月がでてきてしまった。というケースです。
この時にレッドフラグは「8個に減ってしまった」時です。何かしらの理由があり、2個減っています。
他にもこんなものはレッドフラグとして扱われます。(一例です)
- 対面の方の上伸が否決される可能性がある
- 新規での予算取りが必要なため、予算が取れなかったら契約がされない
- 納期スケジュールの相談依頼がきた、間に合わない場合は競合に流れる可能性がある
- これまでの予算を他に使う案でてきている
- これまで話していた決裁者が異動になった
なぜレッドフラグを把握するべきなのか
レッドフラグ=商談にブレーキがかかる危険信号です。
つまり懸念事項ですので懸念を潰さないと先に進めない、進めていても戻ってしまうのはお分かりいただけると思います。
分かりやすいレッドフラグもあれば、表になかなか出てこず潜んでいるものもあります。後者の方が厄介ですのでここを早めに把握して、
先回りしてアクションするということが商談を進めるうえで必要になってきます。赤信号待ちから青信号に変えるためのボタンが時々ありますね。あのボタンを押すということです。
商談の確度を上げるためには、【懸念事項への対応を先回りしてアクションをする】これが大事です。ビジネスには「変化」がつきものです。この変化をしっかりと捉え、事前に対策をしておくことで商談の成約率を高めることができます。
レッドフラグの把握方法
ではレッドフラグをどうやって把握するかです。
顧客との関係値が良好ですぐに相談してくれるような状態ですと把握しやすいです。
新規の顧客で関係値作りはこれからという状態、もしくは関係値良好な場合でも、諸々決まってから話すればいいかな・・・、そんなに重要じゃないし大丈夫でしょ・・・と情報として入ってこないケースも多々あります。
そのようなことができるだけ無いように方針の変化や状況、人の異動など、些細なことでもあれば情報をもらうように話をしておくのが良いでしょう。あるいは、商談を定期的に行っているようであれば、都度変化は無いかとこちらから聞くことも重要です。
【言うまでも無いかな】という情報は、聞けば話をしてくれることが殆どです。
繰り返しですが、些細なことでもいいので、方針・人事・実績・問題など発生・変化はありませんか?と適宜聞くようにしましょう。
この一言が言えるか言えないかが商談の確度を上げるポイントになってきます。
レッドフラグ把握後の対応パターン
顧客からレッドフラグの情報が入った場合どのような対応が必要となるか、その点についてお話します。
まず、レッドフラグを正しく把握するようにしましょう。
例えば、分かりやすいのは決裁者の異動の可能性情報です。
そんな動きがあって、もしかしたら今話している決裁者がかわってしまうかもしれない・・・こんな例です。
把握すべきは、以下。
- 異動の時期
- 誰に替わる可能性があるのか
- 替わる人について(興味、関心、これまでの業務内容、経歴など)
- 異動の理由
決裁者が異動となると、営業側として懸念されることは、
- 新しい決裁者にアポが取れない
- 新しい決裁者に一から話をしないといけない(良好に進んでいた場合ひっくり変える可能性あり)
- 決裁者の課題感をヒアリングして、それに合った提案に修正する必要が出てくる
- 提案ができたとしても契約の時期が後ろ倒しになる(期を跨ぐと方針が変わってしまう可能性もある)
- 方針が変更になり話がなくなる
などが想像できます。
様々なシナリオを想定し先回りしてアクションを取る必要があります。
- 現決裁者に異動前に決裁を仰ぐ(それなりの理由やメリットも付けて)
- 現決裁者に根回しする(現決裁者から新任決裁者に優先度の高い案件としてインプットしてもらうなど)
- 新しい決裁者の情報を先にもらい、着任後すぐにこれまでの経緯や提案をあたらめてお話する
例として書かせていただきましたが他にもレッドフラグは様々あります。
大事なのは、
レッドフラグを背景も踏まえて正しく把握すること。そしてシナリオを考えて先回りしてアクションを決め実行するということです。
そのままにしていては後の祭り。先手必勝です。
営業マネージャーの立場では、現場メンバーに危険サインが出ていないか、出てきたらすぐに報告するように常に会話しておくもしくはルールとして周知しておくことをお勧めします。現場では把握していたが、そのままほったらかしにしてしまい気づいた時にはすでに後の祭り状態になってしまうのは避けたいところです。はやめに情報を連携してもらい、対策を練りましょう。
まとめ
今日から使える知識として【レッドフラッグについての理解と対応】についてのお話でした。
ご自身の営業としての立ち回りもそうですが、部下がいる方は部下からレッドフラグ情報を把握することがいかに重要であるかを伝え、顧客にしっかりとヒアリングすること、そしてすぐに報告することをインプットしておくとよいでしょう。