営業心理「デメリット・メリットトーク」で信頼感アップ!
今回はデメリットも伝えることが実は大事というお話です。
メリットだけを伝えると懐疑的になるのが人間の感情。よほど信頼している人でない限り当てはまります。いい事ばかり言っている人に勧誘された経験はないですか?内心ほんとかな~と抱いていたと思います。
営業シーンでは自社の商品やサービスのデメリットをしっかりと把握して、営業の際にも伝えることで信頼感が増します。今回は営業シーンで信頼感を得るための営業スキル、「デメリット・メリットトーク」のご紹介です。
デメリット・メリットトークとは
自社商品・サービスのメリットだけを伝えていないでしょうか。その場合を片面提示と言います。
「ここが素晴らしくて、こんな価値があって、他社からも好評です。メリットは・・・」など売り込みたい気持ちが行動にも現れている方は多く見受けられます。あえてデメリットも伝えることで心理的に安心感が増し、より興味を持ってくれるようになる場合があります。これは両面提示と言います。
物事には表裏一体という言葉があるように、表と裏があることが多く、人間の心理としては裏を知りたくなるものです。
決裁者が判断をする際には、必ずと言っていいほど比較を行います。
商品やサービス、何をやるかやらないか、複数の選択肢の中で一番の思われるものがどれかは長期視点を含めて様々な角度や影響を考えて判断します。そのため、メリットだけでは判断材料が足りていないため、決裁者としては判断ができない、つまり余程の緊急性が無い限り先延ばしになる可能性があります。
判断を早めてもらえることもデメリットトークで得られる利点です。
デメリットを伝えるタイミング
とは言え、デメリットはいつ伝えればいいのだろう?と切り出すタイミングは悩みどころ。
例えば、空調設備の営業のワンシーンです。
おすすめは先に伝える、です。
メリットのみだとこんな感じです。
「この空調設備は人を察知して快適な温度を自動調整してくれますので快適な空間を演出できるようになります」
そこに「少々電気代は掛かってしまいますが、」とデメリットを先に伝えます。電気代は掛かるけどその分利用者が快適に過ごせるようになることで、お店などの空間価値が上がり利用者も増える、そうしたイメージをもってもらうことができます。
繰り返しになりますが、何かを導入する際には、メリットばかりではなく、デメリットも鑑みて、デメリット以上の効果や価値があるかを判断するものですので、早めに伝えることで「この営業はちゃんとわかっているな」と信頼感も増すはずです。相手のことを考えれば、デメリットを伝えることは当たり前と言えば当たり前のことですね。
メリットを伝え、興味を持ってもらった後、時間を空けてデメリットを伝えると、「先に言ってよ」と心象が悪くなるケースもあります。
何事も悪いことは先に伝えるのが吉です。
とは言え、文脈はあると思いますので、「この空調設備は人を察知して快適な温度を自動調整してくれますので快適な空間を演出できるようになります。ただ、少々電気代は掛かってしまう点はデメリットです」というように、メリット→デメリットの順番でも早めに伝えておけば心象が悪くなることもないでしょう。
自社商品・サービスのデメリットを理解する
デメリットをしっかりと伝えるためには、当たり前ですが自社商品・サービスのデメリットを理解しておく必要があります。
コスト面、運用面、サポート体制様々な観点から整理しておきましょう。営業の研修などでは特徴、競合との差などメリット中心にインプットがあると思いますが、本来はここでデメリットも営業に理解してもらうことで成約率を会社全体としてあげることもできるようになりますので、研修をコーディネートする立場の方は、メリットだけではなく、デメリットも把握してもらうようにカリキュラムを組むことをおすすめします。
まとめ
デメリット・メリットトークはシンプルです。
デメリットも伝えることで、信頼感や安心感が増すということを覚えておいてもらえればと思います。
普段の営業活動で実践して体感してみてください。顧客の課題によっては、自社商品・サービスを売らないというコミュニケーションも実は信頼感が増し、売ってくれないとなると欲しくなる心理もあります。
顧客のためになることを第一に考えて営業することはTOPセールスが意識している最大のポイントです。デメリットも同じく、顧客目線で真摯に伝えることを心掛けましょう。